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ウルトラウィーブについて

以下は、ウルトラウィーブの担当者からのメールの引用です。
dcf(ダイニーマコンポジットファブリック)との比較を交え、主なポイントをピックアップしました。ちなみにデザートパックは400dと800dを使用しており、以下は主に200dの紹介ですので注意してください。次のV2から、200dのウルトラウィーブを採用する予定です(d=デニール)。

‘クリフ・ノート’ バージョンによる詳細は下記参照:
  • 同じ生地重量で、200 ultraは、dch5の3倍のupe(超高分子量ポリエチレン)を有する
  • 200 ultraは、dch5の3倍の引裂強度を有する
  • 200 ultraは、dch5の7倍の耐摩耗性を有する

epl ultra と dcf の 比較

表地:パック外層:

  • epl ultraは、200d、400d、800dのuhmwpe(超高分子量ポリエチレン)で製織され、ダイニーマやスペクトラとも呼ばれています。 uhmwpeはもともと、DSM社が「ダイニーマ」、Honeywell社が「スペクトラ」というブランド名で販売していました。 そして製造工程の特許が切れた20年ほど前から、ノーブランドのuhmwpe繊維が市場に出回るようになりました。 現在、Sail、Kite、Rope各社が、ダイニーマやスペクトルに近い性能を持ちながら、コストを抑えたノーブランドのuhmwpeを使用しています。 uhmpeは耐摩耗性に優れ、epl 200 ultra はテーバーD3884摩耗試験で3800サイクルを記録しました。これは500dコーデュラの約2倍の耐摩耗性に相当します。 
  • dcf(ダイニーマコンポジットファブリック)の表地は、50dまたは150dのポリエステル織物。これに0.25milのポリエステルフィルムをラミネートし、さらにラミネートを重ねてdcfに仕上げます。dcfは、この素材のコアとなる接着剤/繊維の強いマトリックスのおかげで、裂けには強い一方、摩擦には弱い側面があります。ラミネート加工はその弱点に対する一つの解決策です。テーバー摩耗試験では、50dと150dのポリエステル織物ともに500サイクルにとどまり、耐摩耗性には優れていません。 参考までに、50dはほとんどのXpacに裏地として使っており、表地には使用していません。

裏地: パック内層:

  • 200 ultra:裏地は0.5mil(0.5オンス)のリサイクル・ポリエステル・フィルム。防水性とバイアス安定性のためにウルトラウィーブにラミネート加工。
  • dcf/dch50: 裏地はスプレッド・ダイニーマ・コンポジットコア(積層ラミネート)。

epl 200 Ultra 3.5ozとdch50 3.5ozの技術特性の比較(パックに最も多く採用されているdcfスタイル):

ラミネート生地重量に対するummwpe含有量%:

  • dch50: 20%
  • 200 ultra: 60%

引裂強度(ワープ=よこ糸方向、フィル=たて糸方向):

  • dch50: ワープ 43 lbs (19.5kg) ; フィル 43 lbs(19.5kg)
  • 200 ultra: ワープ 103 lbs (46.7kg) ; フィル 133 lbs (60.3kg) 

テーバー摩耗試験:

  • dch50: 500 サイクル
  • 200 ultra: 3800 サイクル   

epl400 ultra 4.65oz と dch150 5.0 ozの技術特性の比較:

ラミネート生地重量に対するummwpe含有量%:

  • dch150: 14%
  • 400 ultra: 60%

引裂強度:

  • dch150: ワープ 55 lbs (24.9kg) ; フィル 55 lbs (24.9kg) 
  • 400 ultra: ワープ 114 lbs (51.7kg) ; フィル 118 lbs (53.5kg)

テーバー摩耗試験:

  • dch150: 500 サイクル
  • 400 ultra: 7600 サイクル

防水性:

  • dch150: あり
  • 400 ultra: あり